Il nostro maestro
ミケーレ先生です。18歳から料理の道に進んで、色々なレストランで腕を振るっている現役シェフ。トスカーナ料理の伝統を守りつつ、新しいセンスも取り入れたレッスンが人気です。
ミケーレ先生、実は、日本のアニメにちょっと詳しいのです。
子供の頃、イタリアのテレビでは、日本のアニメがよく放送されていたそうで、「僕の世代はみんな日本のアニメを見て育ったよ。別に僕が特別に日本のアニメに詳しいわけじゃなくて、僕の世代はみんな知ってるよ。」と、ニコニコ。
レッスン後のランチで、何故か日本のアニメの話題になり、アニメのタイトル当てゲームに発展して大盛り上がりしてしまいました。
「キャプテン翼 olive et tom」「聖闘士星矢 saint seiya」などなど、アニメの名前が出て来る出てくる。
日本でのオリジナルタイトルからは思いもつかないものや、微妙に変わったイタリアのタイトルとなっていたりと、大笑い。
なかでも、「キャンディー・キャンディー」が「ケンティー・ケンティー」に変わっていたのには、キャンディー世代の私には、かなりの衝撃でした。
これも文化交流よね、と楽しいランチでした。
Rocca Demaniale di Gradara
城塞の街 グラダーラ。
pesaroに住む、合気道仲間のRobertoさんに「この辺で、どこかお勧めの場所はある?」と聞くと、「Gradara(グラダーラ)!Dante(ダンテ)のLa divina commedia(神曲)にも出てくる、Paolo とFrancescaの悲しい恋の物語の舞台になったお城があるよ。」と勧めてくれました。
丘の上にある、城塞に囲まれた小さな村グラダーラ。中世にタイムスリップしたような街。
可愛らしいお店が並び、覗きながら坂を上ると、Castello di Gradaraの門に到着。
お城の中は、ルクレッツア・ボルジャの部屋や、パウロとフランチェスカの物語の舞台と部屋があります。イタリアには、素晴らしい芸術作品のモチーフになった建物が多く、それが当たり前のように生活の一部になっていることが、世界の人たちを魅了する理由なのだろうなぁ、と感じました。
passatelli
トスカーナの山の景色も素晴らしいのですが、たまには、海の空気を吸いたくなり、昔からの合気道の友人Robertoさんが住んでいるpesaroに遊びに行ってきました。マルケ州北部のアドリア海に面した、リゾート地なので、海の幸を楽しめます。
ここの郷土料理passatelli(パッサテッリ)は、パン粉、チーズ、卵でつくるパスタ。普通のパスタは表面がツルってしていますが、これはもそっとした感じのなんとも不思議な食感。なんともクセになりそうな感じです。
鶏のブロードに入ったpassatelliをよく見かけるとおもうのですが、この日頂いたものは、魚介の旨みを吸い込んだ、海の街pesaroならではの美味しいものでした。
日本では、なかなかお腹いっぱい食べられない、cozze(ムール貝)。甘くてプリプリ。Robertoさんは、「魚介の味は、それぞれの海で違うんだよ。アドリア海のものが、一番美味しんだよ!」と教えてくれました。
イタリアの魅力の一つは、車で2,3時間行くと、別の国へ旅した気分になれる事だと思います。
山を一つ越えると、景色も違い、食文化も言葉も違い、この国の豊かさを感じます。
イタリア料理留学にいらした際は、是非色々な街に足を運んで、イタリア食文化の奥深さを体験してみてくださいね。